求人・採用活動は企業と学生の騙し合いだ

企業にも『求人用』の顔がある
バブル崩壊に伴う企業再生が落ち着いたことから就職市場は盛り上がっており、これまでになかった新しいビジネスも生まれています。履歴書用の写真を駅前やショッピングモールなどの自動撮影機ではなく、プロのカメラマンによるスタジオ撮影や、学生の就職を支援する就職コンサルタントなどです。
これらに共通していることは、学生を磨き上げるということ。いくら『売り手市場』とは言え、人気企業は、やはり狭き門であり、その難関を突破するにはテクニックが必要なのです。
仮にそこまでしていなくても、普段ジーンズにTシャツしか着ない人がスーツを着たり、伸びきった髪の毛を切りそろえたりと、程度の違いこそあれ、誰もがいつもと違うことをするはず。誰だって企業に対して自分をよりよく見せたいものです。
そして、この自分をよりよく見せたいからという心理は、当然のことながらその相手である企業側にもあるのです。
各企業の人事部には、採用活動のパートナーとして採用コンサルタントや広告代理店など、その道のプロがいます。そして人事部と採用コンサルタントや広告代理店などが協力して『選ばれる企業像』を作り上げているのです。

アマチュアVSプロの試合
つまりお互いが、自分をよりよく見せようとしている。別の言い方をすれば、騙し合いをしていると言えます。
少し乱暴な表現になってしまいましたが、面接に臨む自分の姿を想像してください。普段の自分通りの人が何人いるのでしょうか。そこで話している志望理由などは、本心なのでしょうか。いわいるウソではないウソがそこにはあるはずです。
そしてこれは企業側も同じ。企業も学生に選んでもらうために、学生ウケしやすい姿を作り出すのです。ただし、企業と学生では決定的に違う点が一つあります。
それは学生側にとって、新卒での就職は人生で1回だけのものですが、企業にとってみれば毎年の定例行事のようなものということ。
騙し合いと言いましたが、経験値からすれば、その中身はアマチュアとプロの試合なのです。必ずしもアマチュアがプロに勝てないことはないけれど、その勝率の差は言うまでもりません。『選んでいる」のではなく『選ばされている』。そういう意識で就職活動に取り組む必要があります。