「潜在転職層」を動かす、企業の情報発信戦略とは?〜700万人超の「眠れる人材市場」を開拓する〜
- 迪宇 坂本
- 6月18日
- 読了時間: 5分

いつもお読みいただきありがとうございます。
採用コンサルタントの坂本です。
いま、日本の採用市場は大きな転換点を迎えています。
有効求人倍率は依然として高止まり。
中小企業にとっては、
✅ 「母集団形成ができない」
✅ 「求人出しても応募が来ない」
という悩みが深刻さを増しています。
そんな中で、いま 採用戦略上の「突破口」 として、注目すべき層があります。
それが 「潜在転職層」 です。
■ 潜在転職層とは?──700万人超の「眠れるマーケット」
潜在転職層 とは:
👉 転職への関心・意向はある
👉 しかし情報不足や心理的なブレーキがあり「今すぐ応募」には至っていない
── そんな層を指します。
📊 リクルートワークス研究所の推計 によれば、日本には 700万人超 の潜在転職層が存在します。
これは 「アクティブ転職層」より圧倒的に大きな市場規模 です。
■ なぜ潜在層が今、急増しているのか?
背景にはいくつかの大きな社会変化があります。
✅ 日本型雇用の崩壊と変質→ 「終身雇用はもう保障されない」一方で→ 「転職はリスクが高い」という意識も根強い
✅ 働き方・価値観の多様化→ 「もっと自分らしく働きたい」「成長できる環境を探したい」→ でも「自分に合う企業が見えない」
✅ 社会経済の不透明化(コロナ後・物価高・地政学リスク)→ 今の会社に不安はあるが→ 「この時期に転職して大丈夫だろうか」という迷いが強い
■ 潜在転職層が動けない最大要因は「情報不足」
心理学でいう「行動抑制因子」として最も強力なのが 「不透明感」 です。
【潜在層の典型的な不安】
✅ 仕事内容が見えない
✅ 社風・人間関係がわからない
✅ キャリアパスが不明確
✅ 評価制度がどうなっているか曖昧
✅ ワークライフバランスが実際はどうなのか不明
つまり──
「転職先で自分はどうなれるのか」 が想像できない限り、人は「動けない」のです。
■ 潜在層攻略のカギは「情報の透明性 × 継続発信」
ここに企業側のチャンスがあります。
アクティブ転職層は競争が激しい(求人広告市場の取り合い)。
だが 潜在層は「情報次第で動かせる」市場。
動かすための最重要要素が 「情報の透明性」。
さらに心理的障壁は一度では崩れないので、「継続的な情報発信」 が不可欠です。
■ 情報発信の「質」をどう高めるか?【3つの柱】
① 社員の「リアルな声」を出す
求職者が最も信頼する情報源は 「そこで実際に働いている社員の声」 です。
👉 SNSで社員の日常を発信
👉 動画インタビュー(YouTube、Instagramリール、TikTokも有効)
👉 オウンドメディアで「社員ストーリー」記事展開
ここで重要なのは 「飾らないリアルさ」。
企業が発信する綺麗なコピーではなく、社員本人の語り が響きます。
② キャリアパス・社内文化を「見える化」する
「入った後にどうなるか」 が想像できる企業は強い。
✅ キャリアパスの実例公開(3年目、5年目、10年目モデル)
✅ 評価・昇進の仕組みの明確化
✅ 実際の働き方(残業時間、柔軟性、リモート可否など) の具体的数値開示
「中身が見える会社」は、潜在層にとって 「一歩踏み出せる対象」 になります。
③ 継続的・多面的な情報発信
潜在層は心理的障壁が高いため、👉 一度接触しただけでは動かない。
だからこそ、
✅ 定期的にSNSで発信
✅ メルマガなどでリマインド
✅ 採用サイトの「中身更新」を常に続ける
という 「接触頻度設計」 が重要です。
心理学でいう 「単純接触効果(ザイアンス効果)」 により、接触頻度が高まるほど親近感が生まれ、行動意欲が高まります。
■ なぜ今こそ潜在層攻略が重要なのか?
理由は明白です。
✅ アクティブ層の獲得競争は激化(求人広告コストは上昇傾向)
✅ 潜在層はまだブルーオーシャン
✅ 質の高い人材ほど「慎重派」が多く、潜在層に多く含まれる
つまり、今後 「情報発信力の差」 が採用成果の差になる。
「求人出して終わり」ではなく、
👉 「見せ方設計」の時代 に入っているのです。
■ 採用は「情報設計力」の時代へ
私が多くのクライアント企業で支援しているのは、
まさにこの 「採用情報設計力」 の強化です。
✅ どんな情報を
✅ どんな順番で
✅ どんな媒体で
✅ どんな頻度で出すか
これが今や 「採用戦略の核心」 になりつつあります。
■ まとめ:「情報透明性 × 発信力」こそ次世代採用力
改めて整理すると、潜在転職層を動かすには、
✅ リアルな社員の声を出す
✅ キャリアパス・文化を見える化する
✅ 継続的・多面的な情報発信を設計する
──この3つが不可欠。
そしてこれは 採用成果だけでなく、企業ブランディングにも直結 します。
今後、中小企業が採用競争に勝つには、
👉 「見せ方」で差をつけること が必須になるでしょう。
■ 貴社の採用設計、見直してみませんか?【Zoom無料相談】
「我が社の場合は、どこから見直せばいいのか?」
「今の採用設計は市場に合っているのか?」
それを一緒に整理・ご提案しているのが、Zoom無料相談です。
✅ 貴社のターゲット定義チェック
✅ 採用チャネル診断
✅ プロセス改善案
✅ 最新事例ご紹介
まずは情報収集から。お気軽にご相談ください!
👉 Zoom無料相談はこちら(30秒で予約)
採用は「設計」で未来が変わる時代。一歩踏み出しましょう!
中小企業こそ、採用に 「戦略の力」 を入れるべき時代です。
今こそ一歩踏み出し、 「勝てる採用」 への第一歩を。
貴社の未来を、一緒に切り拓いていきましょう。
コメント